英文学を勉強されたのちに、歯科医師への道へ進まれたとお見受けしますが、非常に興味深いです。そのように至った経緯や、先生ならではのエピソードをお聞かせいただければと考えます。
中学校3年生までは、医療系の道へ進もうと思っていたんですが、高校生でドラムを始めてから、東京に出て音楽の道に進みたいと思うようになったんです。実は、英文科へ進学したのは上京するための口実だったんですよ。ですから、4年間は音楽漬けの日々でした。その後、再び医療系の仕事への興味がわいてきたので歯科医師を目指すことにしました。
勤務医時代は、30歳を過ぎるころまで音楽は続けていましたね。何かしらのバンドに参加してドラムをたたいていて、ライブにも出演していました。その後、京都へ戻ってからはバンドこそ組んでいないものの練習は続けていますね。そのうち、また音楽も始められたらいいなと思っています。
医療系の道を目指したのは、人と気持ちを通わせられるような仕事がしたいという思いからですね。自分が学んだことを生かして、困っている人たちの気持ちに寄り添い、お役に立つことができる。そういうところがいいなあと思ったんですね。
医療に携わるには、もちろん知識も重要ですが心のケアが大切ですよね。患者さまは癒しも求めて来てくださるわけですから、自分が音楽をずっと続けてきたことも生かせるんじゃないかなと思ったんです。単に治療するだけでなく、ちゃんとお話をお聞きして、患者さまの心のケアもしていきたいと考えています。