歯科医をめざしたきっかけを教えてください。
父が医者で母は薬剤師、姉は医者で姉の旦那様も医者と正に医療系の家族構成で、小さい頃から何となくお医者さんになるのだろうなと漠然と考えていました。と言うのも私の父が九条で開業医をしており、私にその後を継がせたいと考えていたからです。
小さい頃から進学塾、そろばん、ピアノ、公文塾、家庭教師に通信教育とあらゆる習い事をさせられてきました。当時はその反動で勉強が大嫌いになったのも事実です。ただ一方で、体育や美術などの授業はとても好きで何かを模写して作ったり、体を動かして遊ぶことが大好きでした。
そして、卒業生の9割が医者か歯医者になるという特殊な全寮制の高校に入学することになりました。ここで私は医者になるか歯科医師になるかのターニングポイントが訪れたのです。 私は幼少の頃より両親の敷かれたレールの上を進んできている自分を振り返って、そんな人生は面白くないと言う変な反発心も芽生えていました。
そして、小さい頃からクラッシック等の音楽を聴いたり、絵を描いたりと芸術方面に興味があった事も関係するのですが、ある日たまたま目にした「折れた前歯を芸術的センスで審美回復」と言う見出しである雑誌の写真を見たときに“これだ”と直感が走りました。
そこにはアメリカの審美歯科最前線と言う特集で目を疑う程、綺麗に前歯が治療されたbefore、afterの写真が掲載されていました。そこで今の気持ちを父に話し、許しを得て歯科大に進学することにしました。今考えてみればこの時よく父が了承してくれたと本当に父には感謝しております。