初めて来院してくださった患者さまに対して、一番心がけていることは何ですか?
一番の特長は、問診で、とにかく時間をかけていることです。どの患者さまに対しても、だいたい30分くらいは話をしています。患者さまがどのようにその状態を捉えているか、それをどういう風にしたいのか、なりたいのか、ということを、徹底的に聞きます。症状が出ているってことは、当然、そこに至るまでに歴史がありますし、どうしてそうなったかという部分を知ることは、治療する中でも、すごく重要になってきます。
歯科医師としては、「痛みさえ無くなったらそれでいいや」という考え方で来られる患者さまだと、ちょっと困っちゃうんです。痛みだけ取ったらもう来なくなるような患者さまだと、僕もやりがいを感じられませんし、一体、歯を良くしているのか、悪くしているのか、わからなくなってきます。
それは(治療途中で来なくなってしまうのは)言うたら、お腹を手術の途中で開いた状態で、そこらへんを歩いているようなものす。その状態で、放置されてしまうということが、すっごい嫌なんです。
だから患者さまについても、その場しのぎの治療にならないようにしてほしいと思っているし、その意思疎通のための時間が問診なので、たっぷりと時間をかけています。