先生がやりがいを感じる瞬間を教えてください。
瞬間的な歯の痛みは信じられないくらいの痛みになると思います。「1分でも1秒でも早く、痛みを取り除いて欲しい」という願いにも似た感覚が襲いかかり、何も手につかず、イライラしてしまう方がほとんでではないでしょうか。そのような方が来院され、待合室で頬に手を当てたまま眉間にしわを寄せてうつむいていらっしゃる姿を見ると「何とかしてあげたい」という気持ちが湧いてきます。実際にお口を診せていただくまでの間も「炎症がひどくないといいけれど…」や「悪い疾患ではありませんように」などの思いが頭を巡ることもあります。治療を無事に終えたとき、患者さまの表情が穏やかになっている姿を見ますと、まるで自分の身内の苦痛を取り除いてあげたときに似た感覚が湧き出てくるのが分かり、嬉しくなります。そのような中で「ありがとう」という感謝の言葉をいただいたときは本当に嬉しくて、歯科医師としてのやりがいを感じずにはいられません。これからも皆さまの不足の事態に柔軟に対応できるよう、知識や技術の習得に余念なく取り組み、できれば皆さんに不測の事態が起こらないような啓発活動にも取り組んでいきたいと思っています。