更なる高みを目指して日々邁進!
先生の経歴を教えてください。
国立東京医科歯科大学歯学部を卒業後、高度な治療を行える歯科医師になりたいとの思いから、 自治医大附属病院 歯科・口腔外科、自治医科大学さいたま医療センター歯科・口腔外科で勤務をし、その間、全身的なご病気や緊急時の対応法も身に着けたいとの思いから、自治医大附属病院 麻酔科、ICU、救命救急センターで医科研修を行いました。
日本口腔外科学会認定医、日本有病者歯科医療学会認定医、日本口腔診断学会認定医などの認定資格を取得後、八王子市高倉町で歯科医院を開設致しました。
開業までの経緯を教えてください。
東京医科歯科大学を卒業後、自治医科大学附属病院や自治医大さいたま医療センターなどに勤務しながら専門の口腔外科だけでなく、一般歯科から麻酔科、ICU、救命救急センターでの勤務を経て多くの重症例に携わってきました。
口腔癌や高度インプラントなどの全身麻酔での執刀や、一刻を争うような重症な患者さんを日常的に担当していたので、常に全身の状態をみながら診療することと、小さな兆しも見逃さずに早めに対応することが当たり前という意識で治療に臨んでいます。
命に関わる先端の現場で医療に携わってきた者だからこそ、大学病院並とまでは言わなくてもそれに近い医療で地域貢献していきたいと思っています。
中井先生のご専門や得意な治療分野を教えてください。
当院では静脈内鎮静法による「完全無痛治療」を行なっています。これは普通の麻酔と違って、静脈に少量の鎮静剤を投与していくもので専門の知識と技術を要するため、一般のクリニックで対応できるところはかなり限られる方法です。
全身麻酔ではないので治療の間は会話もできますが、痛みは感じにくくなります。一番の利点は、治療中に意識はあるのに治療時の記憶が残らないという点です。歯科の麻酔をしたことすら記憶に残りません。歯科治療にトラウマがある、削ったり切ったりするのがとにかく怖いという方にとっては適した無痛治療だと思います。ただ、痛みの感じ方にはかなり個人差があります。
とにかく痛いのは嫌だという方やできるだけ麻酔は使いたくないという方などさまざまだと思うので、患者さんのニーズをしっかり見極めて、その方に合わせた方法で痛みの少ない治療を実現していきます。また、口腔外科、インプラント治療も、私の専門分野です。その他、一般的な歯科治療や審美歯科、小児歯科ももちろん扱っております。
高倉町歯科クリニックの特徴を教えてください。
小さなお子様をお連れの方でも診療が受けられるよう個々の診察室をしっかりと分けてあり、ベビーカーと一緒でもお入り頂けるようにしてあります。
また、キッズスペースも設けさせて頂いております。
他にも医院の特徴があれば教えてください。
長年大学病院口腔外科で勤務しておりましたので、口腔外科、インプラントは専門分野です。骨が足りないなどでインプラントが困難なケースも患者様が希望されれば骨を再生させる治療なども併用し治療を行っております。
中井先生は、プライベートな時間はどのように過ごされていますか?
休みの日も論文を書いたりシンポジウムや勉強会に出かけたりしてしまうので、実は純粋な休みって全然ないのですよ。もう完全に仕事が趣味ですね。でも、私にとってこの生活は全然苦痛ではなく、むしろこれが普通。競技生活ではいろいろ挫折をしましたから、歯科のプロとしてやる以上は妥協なくとことん極めたいという意識でいます。ただ、家族に対しては本当に申し訳ないですね。
小さい子どもが2人いるのですが、遊ぶどころか朝ちょっと顔を合わせるくらいしか出来ないんですよ。せっかく海の近くにいるのに、海水浴にすら連れて行ってやれないことを本当に反省しています。毎晩、子ども達の寝顔には本当に癒やされますね。そして育児をまかせっきりの妻に感謝しています。いつか家族にビッグサプライズでも用意して恩返しをすることが、私にとって最大の課題かもしれません。
先生がやりがいを感じる瞬間を教えてください。
患者様に「ここへ来てよかった」とおっしゃっていただけた際にはとてもやりがいを感じます。印象に残っているのは、3軒ほど歯科医院を回ったけれど全然痛みがとれないと言って来られた患者さん。診察してみると、どうも口の中の様子がおかしい。すぐに検査したところ、がんでした。
がんは早期発見が一番なのですが、歯肉や舌、頬粘膜などのがんは非常に発見が難しい場合もあります。お口の中に痛みがある、違和感があるなどの症状が長く続く場合は、口腔外科の受診をおすすめします。悪性腫瘍は生命にも関わる病気ですが、患者様の経過がいいのは私としてもとても嬉しいことです。当院開設後も何人か早期がんを見つけさせていただいているのですが、現状では経過もいい様子で本当によかったと思っております。
最後に読者へメッセージをお願いします。
私は子どもの時から顎関節症でずっと歯医者さんのお世話になってきました。そのおかげで患者としての気持ちもわかるし、よくなった時の嬉しい気持ちもよくわかります。顎関節症といっても、原因が筋肉にあるもの、関節包や靱帯にあるものなどいろいろとあって、正しい診断が大切です。これはすべてに言えることで、良い治療のためには「まず正確な診断ありき」です。
さらに大切なのは、「何を優先するか」ということ。痛みが治まればいいのか、多少お金はかかっても最善のものにしたいのか、なるべく治療期間を短く済ませたいのかなど、何を優先するかは患者さんにしかわかりません。患者さんのニーズがわかれば、歯科医師はより的確な提案ができるようになります。だからこそ、なんでも話せるいい関係を築ける歯科医師を選ぶということが、いい治療への一歩といえるのではないでしょうか。歯科医師は大勢います。
選択肢の多い時代だからこそ、自分に合う歯科医師を見つけ、自分に合う治療が選択できたならば本当に理想的だと思います。歯科医師として1人でも多くの方に良い治療を受けて幸せになってもらいたいと心から思っています。